Shigeru Kuratani Weblog

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2020年2月23日

SES企業が未経験中途を採用すること

このタイトルを書こうと思った訳

今期、弊社にも未経験中途の方が入社されました。
誤解を招くかもしれないタイトルですが、未経験の方を受け入れて感じたこと、振り返ったこと、思ったことなどがありましたので、記録しておこうと思います。
本記事は私個人の考えですので、所属会社の方針等とは全く関係致しません。

最近のエンジニア採用状況

ある試算では、2030年にIT技術者が約70万人不足するそうです。
2020年時点でも今までにない技術者不足の状況で、技術者の有効求人倍率は約7倍になるそうです。
このような状況も手伝って、他業種からIT技術者へ転職をされる方が増えています。
弊社にも他業種から転職をされてきた方がいます。

チャンスを活かす

IT技術者へ転職を決意された理由は人によりさまざまだと思います。
お話を伺う機会のあった方も、数年後のビジョンをしっかりと持って転職をされています。
技術者として一定の成功(成長)を得る環境はあると言える状況ですが、話はそう簡単にはいきません。
依頼する側からすると、安くないお金を支払って作業をしてもらうのですが、この費用に見合う作業をする必要があります。これは通常なら数年の期間をかけて身に付ける方が大半です。

ある方は「フリーランス」として活躍することをキャリアパスとして考えていましたが、フリーランスとして仕事をされる方が増えた状況だと言っても、一定のスキルが必要であり、そう簡単ではないように感じます。
良好な採用状況を活かしてIT分野にこられた方には、是非今後活躍をして頂きたいですが、正直数年はあまり面白くない、下積み的な仕事もあると覚悟をされた方が良いように思っています。

あと、「エンジニアが不足」しているのではなくて、「きちんとした成果を出せるエンジニアが不足」しているだけに感じています。
経験の浅い方が長々と時間をかけてあまり品質の良くない成果物を上げる場合でも、経験のある高スキルな技術者は定刻内に一定の品質の成果物を上げます。高スキルな方なら、一人でやってしまうだろうなと感じることも結構あります。

他業種からIT技術者に転職をされてきた方に言えることは、「自分の目標を達成する為に、時間を惜しまないように」ということです。
数年業界の経験を積めば、人並みの作業は出来るようになると思いますので、最初の意思を忘れずに頑張って欲しいと思います。数年耐え忍ぶことも必要だと思います。

企業の社会的意義

未経験求人も多数見ますので、未経験者を受け入れている企業も多くあるだと思います。
しかし、多くの企業で入社された方が数年後には他業種に転職をされていると思っています。
より良い環境を得る為に他のIT企業へ転職された場合は、「良かったな」と思うのですが、残念なことに他業種へいかれる方もいます。

受け入れる企業が出来ることはそう多くはないと考えています。
OJT、集合研修、勉強会などを教育として実施しても、全ての人にフィットするものを提供することは不可能です。むしろ、各人が自分に必要なものを考えて、それを得る為の活動をした方がより成果が出るとさえ思うことがあります。(勿論、教育が不要と言ってはいませんが...)

未経験の方には少し厳しい意見かもしれませんが、プログラミングスクールや、オンライン講座などを利用して、自分自身でスキルアップをしていくことを意識する方が、より収穫が大きくなると思います。
自分が必要としないことを教えてもらう為に、貴重な時間を潰すこと程の無駄はないと思いますので。

未経験からIT業界にこられた方の一定数が、退職して他業種へ移っている状況からすると、受け入れ企業の社会的な意義は、「IT業務をこなす素養のある人を、業界に供給している」ことだと考えています。
その背後には挫折をされた方もいるのだと思いますが、どの仕事にも「合う・合わない」があると思いますし、一定の素養は必要です。
これがないとお客様に迷惑をかけてしまいますし、その人自身も辛い立場に立ってしまう状況になります。

若手の方に対しての期待

私は40代後半という年齢であることもあって、入社間もない方へ「教える」ということをする機会もあるのですが、その人が「どこにいっても通用する技術者になる」というのが私の期待です。
そうなれば、私の行為も何らかの意義があったのだと思います。
技術者として成長し、独立・起業しました!って聞くのが一番嬉しいかもしれません。
そんな人と接する機会を持てたことも私の財産になると思います。

最後に

未経験からIT業界にこられた方に私が言えることは「しばらくの間耐えて、成長出来たらより良い環境へ移ってください」もしくは「成長できたら、自分の望む働き方をしてください」ということです。
これは私自身への言葉でもあります。